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「褒める」「叱る」→「尊敬する」

指導方針として、「褒めて伸ばす」「叱って伸ばす」の二者択一で語られることが多いです。

しかし、心理学では「褒める」「叱る」よりも、「尊敬する」ことの方が、成長を促すという考え方があり、実際に企業で取り組んだデータでも、「尊敬する」という研修形態をとった方が、営業成績が向上しているというデータがあります。

「褒める」「叱る」は、いずれも「相手をコントロールすることになる」と考えられています。

褒められた人は、褒めてくれた人に対して、「また褒められたい」「もっと認められたい」と思うようになります。

𠮟られた人は、叱ってくれた人に対して、「もう叱られたくない」「迷惑をかけないようにしたい」と思うようになります。

いずれの場合も、「“評価された人”が“評価する人”を気にする」という共通点があります。

一方で「尊敬する」ということは、どういうことかというと、
心理学的には「尊敬する=(相手に)関心を持つ」と定義しています。

「褒める」を「尊敬」に置き換える場合は、
「発案してくれた企画、すごいと思った!どうやって、こんな発想を思いついたの?」といった表現をします。
この場合の「すごいと思った!」は「褒め言葉」ではなく、尊敬を表現した感嘆の言葉となります。

「叱る」を「尊敬」に置き換える場合は、
「発案してくれた企画、少し新鮮さが物足りないと思った。企画を発案するまでにどんな経緯があったのか教えて」といった表現をします。

ここでポイントになるのが、「アイメッセージで伝える」ということです。
「アイメッセージ」とは、「私(I)」を主語にした言葉遣いのことです。

「すごいね」は、「(あなたが)すごいね」を省略した言い方であり、「ユーメッセージ」です。
「すごいと思った」は、「すごいと(私が)思った」を省略した言い方であり、「アイメッセージ」となります。

同様に、
「新鮮さが物足りないと思った」も、「新鮮さが物足りないと(私が)思った」という「アイメッセージ」です。

「アイメッセージ」は、心理学的に「共感を生み出しやすく、建設的な会話につなげやすい言葉である」と言われています。

一方、「ユーメッセージ」は、「相手の行動を制限する言葉である」と言われています。

相手を尊敬して(相手に関心を持って)、アイメッセージで自分の気持ちを伝えることで、相手はコントロールされることなく、自立した状態で物事に取り組んでいくことができるようになります。
その結果、相手の成長度合いは、「褒められた場合」「叱られた場合」よりも大きくなると考えられています。

​家庭や会社や学校に限らず、友人関係や恋人関係でも、ご活用いただければと思います。

 

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